盲腸の腫瘍
症例報告(高橋雅弘)
雑種犬、12歳齢、避妊雌
健康診断
血液検査では異常がありませんでした。
腹部超音波検査で、腹腔内に4cm大の腫瘤が確認されました(緑矢印)。
また腫瘤内には赤矢印で示すようなガスが含まれており消化管の一部であることがわかりました。
腹部レントゲン検査においても下腹部に腫瘤が確認されました(矢印)。
続いてCT検査を実施しました。
3Dの所見。
盲腸に発生した腫瘤が疑われました(紫色のところ)。
手術所見
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上が大腸、下が小腸。腫瘍は盲腸の先端に発生していました。
切除した盲腸
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切除した盲腸の腫瘤は病理組織検査において消化管間質腫瘍(GIST)と診断されました。
盲腸の腫瘍は一般的に症状がでにくいと言われています。本症例も無症状で健康診断の際に検出されました。
こんなに大きくなっても症状はなく、おそらく最終的には破裂などで腹膜炎を起こしてしまう可能性がありました。
健康診断は大事ですね!定期的な健康診断をおすすめします。
最後に2015年1月31日(土)は院長不在です。ご迷惑をおかけしますが、何卒宜しくお願いします。