胃内容物が大量にある場合の内視鏡下胃内異物除去(焼き鳥の誤食)

症例報告(高橋雅弘)

福岡県 春日市の犬猫病院

高橋ペットクリニック 内視鏡ケースより

胃内容物が大量にある場合の内視鏡下胃内異物除去について

置いてあった焼き鳥を串ごと盗み食いしたとのことで、来院されました。

胃内に食事が大量にあるときは内視鏡下胃内異物除去は苦労します。
その場合は、吐かせる処置(催吐処置)を実施して、胃内容物をなくして内視鏡を実施するあるいは異物を吐いてくれればそれで目的は達成することになります。

しかし、竹串、針、爪楊枝のような尖った異物を吐かせるのは、胃や食道に刺さってしまう可能性があります。

従って、催吐処置を実施せずにそのまま内視鏡を実施することもあります。


胃内に食塊が大量に入っていて、この状態で竹串をみつめることは難しいこともあります。
ましては折れて竹串がバラバラになっていると全てを回収することは難しくなります。

竹串の除去内視鏡動画はココをクリックしてください!!

苦労しながら、できる限り竹串を除去しました!!




胃内に食塊が入っていると内視鏡下胃内異物除去時に見つけられない可能性がある。
そのため、
1.催吐処置を実施する。→デメリット:尖ったものは危ない。
2.胃が空になるまで待つ。→デメリット:待ってる間に小腸に流れ、外科手術になる可能性がある。
3.そのまま実施し、胃内の食塊の中から探し出す(胃洗浄なども併用して)。→デメリット:見つからない可能性がある。
などが選択肢になります!!