猫の鼻出血

症例報告(高橋雅弘)

福岡県 春日市 高橋ペットクリニック CT検査と鼻内視鏡検査より

猫の鼻出血 16才齢

高齢猫ちゃんの鼻出血は、悪性鼻腔内腫瘍を疑います!!

鼻道は骨に囲まれた空間なので超音波検査やX線検査での評価が難しいです。

鼻の検査を一番得意とするのはCT検査です。断層撮影が可能なので横断像が描出できす!
ただ鼻道の様子は確認できますが、確定診断するためにはCT検査で確認した病変に内視鏡検査で最終確認して、組織検査を実施します!!

CT検査所見↓


眼窩骨を破壊する所見(矢印)


鼻の中に腫瘍性病変(緑の円)と脳との壁である篩板(しばん)が破壊されている所見(矢印)がみられます。

CT検査から鼻咽頭内に腫瘍性病変を認めたため、口腔内から内視鏡スコープを反転して、鼻咽頭内に挿入しました。

鼻の内視鏡検査所見はこちらをクリックしてください!!

生検を実施し、病理組織検査において、鼻腔内腺癌と診断されました。

高齢の猫ちゃんが鼻出血を起こした場合は、CT検査を考慮します!!