犬の子宮蓄膿症について

症例報告(高橋雅弘)

高橋ペットクリニック外科ケースより

犬の子宮蓄膿症について

子宮内膜の嚢胞性増殖と細菌感染による炎症が起こり、子宮腔内に膿性液が貯留した疾患です。

外陰部から膿性液排泄を認める開放性と排濃を認めない閉鎖性があるので、かならず外陰部から膿がでているとは限りません。

原因はプロジェステロンという黄体ホルモンが関与しています。

症状は食欲不振、嘔吐、多飲多尿、元気消失、発熱など色々な症状を示し、症状示さない?(飼い主さんが気づけない)子もいます。

治療は外科的に卵巣子宮摘出術が一番理想的な治療と考えられます!!

手術前に状態の安定化を図り(静脈内点滴や抗生剤の投与など)手術です!!

子宮蓄膿症の術中所見↓


正常な子宮は鉛筆程度の太さです!!

麻酔をかけれない状態、年齢そして基礎疾患の有無によって、手術ができない場合は内科的な治療も考慮します。
内科療法の問題は、完治ないことがあることと再発することです。

子宮蓄膿症は非常に多い病気です。避妊手術をすることで予防可能です。避妊手術をおすすめします!!