外傷性横隔膜ヘルニア 診断編
症例報告(高橋雅弘)
外傷性横隔膜ヘルニアは、急激な腹圧の上昇を引き起こす外力により横隔膜の一部が破裂し、その破裂孔を通じて腹腔内臓器の一部が胸腔内に脱出した状態です。
従って呼吸困難を呈し死亡することが考えられる恐ろしい疾患です!!
原因は一般的には交通事故です。また高所からの落下も挙げられます。
診断は胸部X線検査によって診断可能です。
また超音波検査も併用することによってさらに診断精度が増します。
約4ヵ月齢 猫 840g
呼吸促迫を主訴に来院
胸部X線検査所見
腹背像
側面像
所見は横隔膜ラインの消失、心陰影の不明瞭化そして消化管の胸腔内への移動です。
治療は外傷直後ですとまずはショック状態の改善を目的に内科療法を実施します。
安定後外科的な横隔膜の整復で完治を目指します。
治療編は後日掲載します!!